昨日は、久留米から染織を志す方が訪ねて来られました。
日田のギャラリーの方からのご紹介で、お話伺いたい…とお電話頂きました。
弟子生活を経て、独立するので場所を探したいとの事。
来て頂き、お話を伺っていると、まだ若い方でしたが、もう10年程、染織作家やその地の伝統的な染織を訪ねたりという旅をし、島根の工房に2年ほど弟子入りして卒業してきたのだとか。
それも、50ccのバイクにテント等のキャンプ用品を積んで、各地で季節労働の仕事をしながら、旅を続けたというのです!
若い女性です(笑)
ご実家が久留米だという事ですが、まだ弟子から戻られて1週間程なのに、こちらでも、こうしてすぐにいろんな方々を訪ねられる行動力!驚いてしまいます☆
旅を続けていた方は、やっぱり身軽で、スムーズに波に乗ってゆけますよね。
カウンターでお茶をしながら、しばらくお話していると染織作家の『OKUMURA-TEI』の 大坪さんが来て下さるとの事。
お店のオープン準備でお忙しい中でしたが、染織を志す若い方が来られるので、ご紹介出来たら…とお伝えしていたので、寄って下さったのです。
すると話が進んで、これまで大坪さんがされていた矢部村での染織工房を代わりにしてはどうかと(笑)
とりあえずは、体験で団体のお客様が入っているので、彼女は、そのお手伝いがてら、数日後に大坪さんと矢部村へ行く事になりました☆
急展開!
そして、彼女がこれまで作られた作品を見せて頂いたのですが、もう見てみて、ビックリ!
本当に美しく丁寧な手仕事でした☆
綿や紙を糸にし、草木で何度も何度も染めあげて、独自のデザインで地模様が入った反物を織られてました。
あ〜もう、写真がお見せ出来なくて、ホントに残念(涙)
また、来月、写真はUPします!
和綿を栽培して、それを糸に紡ぎ、草木染めして、反物を織ってゆきたいとの事。
私達が来ている服が大地から出来ている事、そしてその工程について、たくさん各地のいろんな方々に学んで来られていました。
彼女が惹かれるのは、その土地で土着している家庭でおばあちゃんが当たり前に家族の為に織っていた様な布。
その土地に生える植物を糸にして、布を織ってゆく手仕事。
旅の中で、各地でその土地の方々に学び、弟子入りして本格的な技術を身につけて出来た作品は、ホントに素敵でした☆
大坪さんは、お店の準備があるので帰られましたが、その後一緒にランチをして、結局あまりに話が尽きずに夕方まで話し込んでしまいました(笑)
彼女は、佳(けい)ちゃんと言うのですが、彼女のひいおばぁさんは、19歳で単身アメリカに嫁いだそうで、日本に帰国して晩年までご自分で機織りをし、手仕事をされてらしたそうなのです。
佳ちゃんが大学生の頃に、田舎の本家の納屋の二階で、そのひいおばぁさんの古いトランクや雑貨、そして織り機を見つけて衝撃が走り「私は染織をする!」と思ったそうです☆
それから10年以上、その情熱を持ち続けて、しっかりと技術を身につけて、戻ってきたのです。
私も同じ様な場所で季節労働の仕事をしながら各地を旅し、住み込みし、器作りをしていたので、何だか懐かしくもありましたが、その10年の間に、どれだけ真剣に染織に向き合ってきたのかが、その作品にありありと現れていて、あ〜同じ様に旅をしていても、志すものがあれば、これだけ吸収できるのかぁ〜と感心してしまいました。
各地での季節労働を通して見えてくる日本の農業のあり方への疑問、現場に身をおいた事があるからこそ、分かる事がたくさんあるのですよね。
そんなお話をたくさんしながら、次第に外は暗くなりはじめました。
最後に、これまでの旅の間、ほんとに多くの方々にお世話になり、ご飯を食べさせて頂いてきたから、これから定住して、自分が迎えられる様にお返ししていきたいって、言われていました☆
そうだね〜と、やっぱり私も同じです。
どれだけたくさんの方々のお世話になってきたかわかりません。
そういえば、一昨日も春日の整体『からだ爽快庵』の山中さんが整体に来られていたのですが、帰り際に「しっかりと整体の技術力をつけて、ちゃんと還元し、お返ししてゆくから!」と言われて帰られました。
自分がしっかりと成長して、目の前の誰かを大切にして喜んでもらう事で、お返ししてゆけたらいいなぁ〜
それぞれが、学んできた事を、自分なりの方法で、周りの方々と分かち合う事が出来たら、素敵だなぁ〜と思います。
わざわざ訪ねて来て下さり、ありがとうございます。
とっても楽しい一時でした☆ また、いっぱいお話しましょうね〜♪