星のしずく暮らし

自然と共に ゆったり暮らそ

「仙人の郷」NZ 第2号

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みなさん今日は

日本は残暑厳しい秋、NZは春を迎えようとしています。キッチンの前にある小さな池には睡蓮が咲き始め、今、2つの花が咲いています。蕾が幾つも見えますのでこれから順次咲くのでしょうか。庭の花や野草達はもう満開のものもありますが、これから気温が上がるのを待っているようです。バラも咲き始めました。特に、コンフリーの花は大きくて綺麗なものですね。あまり多くはいけないようですが、食用にもなるし、コンポスト液肥にもなり、パーマカルチャーでは有用な植物としてよく登場します。

先日、coromandel townにいる友人(日本人)が日本の里芋を持っているというので頂いてきました。ごぼうは、こちらの種の会社から購入したので1週間ほど前に種まきし、4日で芽が出てきています。ごぼう、ダイコン、里芋が食べられる、とNZに住む日本人が聞いたら涙が出るくらいに嬉しいそうですね。そして、後で書きますが、日本の米です。いろいろアンテナを伸ばしていれば手に入るものです。

庭先にも小鳥たちが、カンムリウズラを始めいろいろな種類が訪れ始めました。そして、早朝には、すこし下の平地との境界あたりから、聴きなれない色々な鳥の鳴き声が賑やかに聞こえます。
春が来たようです。



「今回は、主に食事と食べ物について報告します。」

皆さんの関心はNZの旅行にも関心があると思いますが、やはり一番の関心は食事だと思います。NZ人の普通の食事は後で書きますが、私たちの食事について最初に報告します。
日本にいる時は、普通に皆さんと同じ食事でした。最初の予定では、僅かなソーラー発電ながら電気釜がなんとか使えるということでご飯を主に食べる予定でした。天気が良く発電している時は問題ありませんが、曇りや洗濯機、冷蔵庫などと一緒に使うと駄目です。というわけでご飯を食べないということではありませんが、今は、ご飯、パン、ピザ、ケーキをその時々の状況、気分に合わせて食べています。それというのも、皆さんキャンプなどをして知っている方が多いと思いますが、ダッチオーブンがここにあったのです。キャンプの時に使うものは蓋の上にも火が載せられるものですが、これは家庭用なのかそのようにはなっていません。でも、重さが10kg近くあり、圧力がかか
り均等に熱が加わりますので、うまくパンやピザが焼けます。そしてケーキももちろん焼けます。このケーキですが、名前が、ジャーマンフレンドシップケーキ(ハーマン君と呼ばれている)と言って、ケーキの種菌(パンを作る時の天然酵母みたいなもの)が回ってきたのです。この種菌に砂糖、小麦粉、水を混ぜて発酵させて4日で完成し、4分の1を使い、4分の3は友人に上げるか、次の種にするというもので、それが友人からレシピと一緒に回って来ました。そうゆう訳でこのハーマン君は世界中をタダで旅しているのです。米はこちらのスーパーで売っているオーストラリア産の米を食べています。NZ産米はなく作付けもされていません。籾、稲藁は輸入禁止です。それでもこっそり輸入して作付けしている人がいる
とは聞
いていますが。そもそもNZはイギリスの文化圏で、農業国ではありますが米は全く作付けされていません。ですから日本人や米に興味のあるNZの人から米を作ってください、とよく頼まれます。そこで私はNZ政府の認可を受けて輸入した種籾(北海道産
ゆきひかり)を手に入れることができるので、田んぼを作り、田植えをすることにしました。今まで全く耕作さた事がない土地の田んぼつくりをサマータイムが始まる9月29日から始め、大人も子供も大はしゃぎで久しぶりの肉体労働を楽しんでいます。これには、現地のWillderLand,Freedamfarm(ビーガンやベジタリアンの人たちが暮らすコミュニティ)の人々も参加しています。これは実験田(3×4m)ですが、田んぼ作りの経験はあるんです。第1回目は、NZ移住の最初の年、2000年、2回目は日本に帰ってNPO法人ヒナモロコ郷づくりの会(ヒナモロコとは絶滅危惧種でIA類に指定されているコイ科ラスボラ亜科の淡水魚で全長6から7cm。ホームページがあります。)のビオトープ作りで、そして今回が3回目になります。いずれも15m2〜30m2
の小さなものです。しかし大変です。日本の時は、米の耕作放棄地をビオトープと水田にしたもので、荒れ放題の土地を草や雑木を除きそして大石、小石を掘り出し、NPO法人ヒナモロコ郷づくりの会の皆さん決して若くない方ばかりでしたが、力を合わせて作ることができました。そして今回が3回目になりますが、老若男女(2〜64才)、国際色豊かなメンバー(5カ国)で小さな田んぼつくりが始まっています。もちろんここの共通語は英語です。私はよくわかりませんが(私が日本語で喋ると誰か横にいる人が通訳し
てくれるので助かります。)
通算25人の3日の労働で田んぼの形が整って、取水、排水、水口も出来ました。順調にいけば、12月14日が田植えの予定です。でも、そんなにスムーズにはいかないと思います。

普通はピザやパンは電機やガスのオーブンで焼きますが、ここはそれがなく、ダッチオーブンがあったので、千代子がこれでなんとかやって見たら面白いのではと言って最初にピザを焼いたらなんとうまく焼けました。それで、次に、パンを焼いたら、これもうまくいきました。ピザもパンも生地は一緒です。見てると割と簡単なようです。私はただ食べて評価するだけです。いつも美味いです。

そういう訳で、米とパン、ピザ、ケーキがうまくミックスして楽しい食事になっています。それに、小麦粉をこねて作るのは饅頭もギョウザも同じだということになり、饅頭は「豚まん」ならず「野菜まん」そしてギョウザはチョット厚めの皮ですが試食したら結構うまかったので近じかメニューに加わることになっています。

「西斜面のガーデン」
家のすぐ東側の斜面のガーデンには、野菜、果樹、ハーブ、花、観葉植物、コンフリー、野草など様々なものが様々に小さな段々畑のいたるところに混植さられており、しかし、全体として調和がとれた感じの良いガーデンです。(私には表現がむつかしい) 野菜は、レタスをメインに4〜5種類ほど、珍しいものは、最近日本でも見かけるようになったカラフルな色をしたフダンソウ(ブライトライト)が綺麗に成長しています。やはりフダンソウですから独特の味というかえぐみがあり私はあまり食べたくありませんでしたが、ここのものはえぐみがなく、ボイルしてごま醤油で食べると本当に美味しくいただけます。
ハーブは、畑クレソン、イタリアンパセリフェンネルローズマリーローリエなどで名前が不明なのが幾つもあります。クレソンは川にあるクレソンより葉がしっかりしていてピリッとする感じがよくサラダやパンに挟むと美味しいです。イタリアンパセリはみなさんご存知と思いますが、日本で一般に食されているパセリのカールしてないもので味はほとんど一緒です。これがあちこちに群生しているように育って歩くにも邪魔になるくらいで、クレソンもパセリも塔立ちが始まり、早いものは花が咲き始めました。
フェンネルは蕪の部分が大きくなるフローレンスフェンネルでスープや魚料理に使います。独特の香りでスープは本当に美味しいです。
果樹は、ブドウ、レモン、ライム、ミカン、イチジク、パッションフルーツ、タマリロなどですが、特に、パッションフルーツは植えたのか自然な実生なのかわかりませんがあちこちの木に自然に登っているように見えます。そして今回私達がヘザーとポールの兄妹から頂いたペピーノ(千代子のお気に入り)などですが、そして先日友人の庭からミニバナナの苗木を2本掘り取って頂いて来ました。その他にも名前の分からないものが何本もあります。
チョット不思議な話です。レモン、ライムが1年中実っているんです。以前から不思議に思っていたのですが、誰かに聞こうと思っていますが、あまり普通に実っているのですぐ聞くのを忘れるのです。1本の木に何時も花が咲いて未熟な果実と完熟な果実が1年中あるのです。どうしてそうなるのかどなたか調べて頂ければ幸いです。ここに来てしばらくは日本から持ってきた白波があったので毎日レモンやライムをたっぷり絞って美味しく飲んでいましたが、飲み切ったので今は勿体無いですが料理に使う程度ですからライムなどは黄色く熟れて鈴なりに実っています。
食事の時のサラダやパンやピザに挟んだり載せたりする野菜やハーブなどは自宅横のガーデンで全部調達できて本当に便利です。

アーティチョーク

家から歩いて約300m、途中ウナギのジョデイ一家がいる川の橋を渡って行くと左手にミドルガーデンと言っているロジャー爺さん家族と私たちで耕作している綺麗なガーデンがあります。面積は1反(1000m2)以上あると思います。その4分の3以上を私が管理します。1反といっても実質耕作しているのはロジャーと合わせても200から300m2程で他は芝です。日本で言えば公園の中にポツンポツンと3カ所野菜や花やハーブが混植された畑があると思うイメージです。
この畑で今採れるものは、キャベツ 、リーク、アーティチョークブロッコリー、とこちらに来てすぐ植えた、大根になる前の大根葉、コカブ、です。大根種はF1で時間がかかるとは思いますが、これを選抜して、この地に合った品種が作れたらと思っています。コカブは在来種です。
皆さんアーティチョークの名は知っているが食べたことはない人が殆んどでしょう。これも2つあり、花の部分を食べるものと、根塊を食べるものとあります。前者を、普通いうアーティチョークで、後者を、イスラエルアーティチョークで日本名キクイモです。これがあることを最近私たちが知りました。畑を耕作していると生姜のようなものがゴロゴロ出てきて邪魔になり、隣の畑のロジャーにこれは食えるのかと聞くと食えるけど自分はあまり好きではないということでしたので、パソコンで色々食べ方を調べました。このキクイモは大変重宝なもので、味はごぼうによく似ています。煮ても良く、特に、天ぷらは目を閉じて食べたら蓮根と間違います。そして、糖尿病の人は、特によく効果があり、
天然のインシュリンと同じようなものを含み大変効果があるということです。これは詳しくは私の知人の北里洋子さんが書いた、「北里洋子の元気になる菊芋レシピ」(TAO Whole Earth 料理教室発行)という本の中に書かれています。参照してください。

「残飯は捨てるとこなし」

我が家の残飯は再利用するための原料です。残飯処理にはニューメンバーのニワトリとミミズ、そして液肥になります。残飯は台所の時点でニワトリの餌になりそうなものとそれ以外に分け、それ以外のものはドラム缶に入れる時にミミズのドラム缶と液肥のドラム缶にわけていれます。ミミズをニワトリの餌に養殖しています。ミミズは畑やその辺りにいるシマミミズと思しきものを最初に200匹ほど入れました。ニワトリはミミズを一日に10匹から15匹も食べればもうタンパク質は十分であとは穀類と緑餌などをあげればそれが卵になって帰って来ます。役目を終えた鶏は鶏肉を頂きます。骨や羽以外の臓器はミミズの餌になります。ミミズはうまく養殖すれば無限に増殖します。そしてミミズの体内を通った台所か
ら出た残飯などの有機物は最高の完熟堆肥になります。もう一つのドラム缶には水とコンフリー果菜類を中心にあらゆる有機質のものを投げ入れます。ドラム缶の中で自然発酵させて数ヶ月後には即効性のある液肥となります。野菜、果物、ハーブなどになって帰って来ます。残飯で何も捨てるものはありません。全てが循環できるのです。万物は流転し、循環しています。その法則に従って生きて行くことが今求められているのではないでしょうか。

No Maining(ノウ マイニング)

鉱山開発反対の運動です。以前NZには金鉱山がたくさんあったようです。しかし、公害の発生と自然保護運動の高まり、収益性の問題等で多くの
金鉱山が廃止されました。
NZの政権が労働党から国民党へと移行し最近オーストラリアの鉱山会社が金鉱山の再開発を狙って調査を始めようとしています。9月12日に集まりがあって知りましたが、金鉱山開発反対、廃止の激しい運動があって、公権力の行使に対し、人々が体を鎖で縛りそれを阻止するという命がけの運動でこの環境を守られてきたのだと聞きました。
地球の自然を未来につなげていく、原発廃止、No Maining の運動、同じものだと思います。そういう意味でも、原発避難の家族もこの運動に積極的に加わって現地の人々と一緒になって運動を進めています。Whitiangaの人々も今年の3月10日 に此処のyビーチで開かれた集会には延べ300人近い人々が集まってくれました。津波の犠牲者を追悼し原発廃止を祈念しました。現地の新聞も大きく取り扱っていました。
地球は一つ、それぞれのところから、個人により方法はいろいろあると思いますが、どんな小さな声でもいいから声を上げ、自分の出来る行動をして行くことが、子や孫に地球の未来をつないでいくことに繋がると思います。

この2回の報告は、いいことばかりの報告になっていますので、次回は問題点、困ったことなどを主に報告したいと思います。
そして、質問などあれば、メールをください。