星のしずく暮らし

自然と共に ゆったり暮らそ

hikarinowa11232011-06-15

この季節になるといつも、思い出します。



天草の家には、作業場の裏に大きな梅の木が3本ありました。

毎年、青梅の時期、完熟梅の時期に、いろんな梅仕事をしていました。


梅干し、梅ジュース、梅肉エキスや梅酒などなど、たくさん採れる梅を友人にも声をかけて一緒に梅仕事してました。



数年前の青梅の時期。


木にたくさん実っている青梅をちぎっていました。

その時に、手に抵抗を感じて、あっ!と気がつきました。


採る時期ではないのだという事。


実は、熟してくると自然に落ちたり、触れても抵抗なく採れるのですが、青梅は、まだ木から離れる時期ではないので当然です。


そうだった…と思い、ちぎるのを止めて、自然に自分で落ちた実を拾いながら、「ごめんね。あなたは、どうすれば幸せなんだろう。あなたの幸せの為に私に何が出来る?どうしたら、気持ちよくイキイキと生きれる?」と問いかけていました。


自然の意思に沿って、動きたい…そう思って、梅の木の下を這うように梅を拾い続けながら。



すると、梅の木から

『 あなたは
あなたでいるだけ

私は
私でいるだけ 』

と聴こえてきたのです。

たぶん、耳で聴いたのではなく、心に直接伝わってきたのだと思います。


その言葉に、梅の木に抱きついてワンワン泣いてしまいました。


私(人間)が何をしようと、梅(自然)は、ただただ、自分自身を生ききるだけ。


その与えられた環境の中で、ただ自分を生きる。


だから、あなたは、あなたの好きに、あなた自身を生きればいい…そう言われた気がしたのです。

なんという愛なのだろう!と涙が止まらなくなりました。


自然はみんな、何も言わずに、人間の作った環境の中で精一杯自分自身を生きている。


そして、その恵みを頂いて人間も生きている。


それぞれが、自分自身を生きて、それぞれが、相手自身を理解して尊重し合う時、人も自然も共に幸せに生きれるんじゃないかなぁ…

人間は、自然の声を聴いているのだろうか…


寄り添って生きたい。



謙虚に、ただただ自分自身を生きている梅に、とても大きな事を教えてもらいました。


また、この季節になりました。