星のしずく暮らし

自然と共に ゆったり暮らそ

つながり

書きかけたまま、ずいぶん時間が経ってしまいましたが、ちょうど友人とこの時の話をする機会があったので…



3泊4日で、お預かりしていた犬の「ハル君」が、無事に飼い主さんが出張から戻られ、お家に帰ってゆきました。

ハル君と共に過ごした数日間、短い間だったけれど、私にとって、とっても学び多き時間になりました。


ハル君はフェラリアという病気にかかって痩せ細り、吐血している様な状態で保護され、優しい飼い主さんのお陰で10kgも太り、運動も出来るくらい元気になっていますが、目の横にガンがあって、あまり無理は出来ない様な状態なのです。


その事も伺っていましたので、ハル君の呼吸や餌の食べ方、糞尿の状態には気をつける様にしていました。

飼い主さんと離れて、不安なのか食が進まない様で、1回の餌をちょっと食べては休み、数時間おいて少しづつ食べる様な感じ。

ウンチも軟便になってしまっていて、飼い主さんに電話で日頃の状態を伺いましたが、明らかにいつもの状態とは違うようです。


数日間、他の家に預けるのは初めてだという事でしたので、やっぱりよほど不安になっているのでしょうね。


そんなハル君ですが、家にいる時は、本当に大人しくて落ち着いていて、庭で畑仕事をしながら遊んだり、毎日何時間も縁側に座って、まったりと一緒に過ごしたり…
一緒にいると、ものすご〜く寛いで幸せなのです♪


でも、一歩お散歩に外に出ると人が(犬が?(笑))変わった様に、ぐんぐん力強く引っ張って、周りの匂いを嗅ぎ回り、アチコチにマーキングしてゆきます。


そうなると、こちらも見ず、声も聞こえない様で、リードを引っ張って、やっと止める状態。


初日から、かなりの筋肉痛になってしまいました(運動不足なだけか…)


そして、ご近所さんちの仔犬ちゃんが遊びに来ると、マウンティングして押さえ付けてしまったり、私が仔犬を撫でてると嫉妬して興奮し、庭のアチコチにマーキングして回ったり、今まで見向きもしなかったティッシュのテルテル坊主をビリビリに破ってしまったり…


まるで人間みたい…(汗)



そんな様子を見ていて、気づく事がたくさんありました。



よくするお話なので、私と直接会った事のある方なら、聞いた事があるかも知れませんが、私の中の基本になっていることなので…


以前、死んでしまいたいくらい苦しんでしまった時に思ったこと。





植木鉢にチューリップを植えて、育てていたとします。


チューリップには○○と△△と□□の栄養が必要で、気温は○℃くらいの状態、水やりは○回、日当たりが好きで…


そうやって、本やネットで『チューリップ』を調べて、その通りに育てていたとします。


一生懸命書かれている様にして育てていましたが、ある時、ふとチューリップを見ると枯れてしまっていました。


『チューリップ』とは、こうゆうもので、こんな風に育てるべき!という頭の中の知識だけでチューリップを育てていて、目の前のチューリップそのものは、全く見ていなかったのです。

それと、同じように誰かが決めた『人間』はこんな風に生きるべきだ!こんな風にならなきゃ!という理想に縛られて、それに向かって必死で努力し、それで自分自身をがんじからめにして、気がついたら『わたし』は苦しみ枯れてしまっていたのです。


命そのものを見て、『チューリップ』の『わたし』の命がイキイキと輝くように沿って処していれば、それで良かったのに。


方法なんてその時々、そのものによって違うのだから、どうでも良くて、イキイキ元気になるように幸せでいられるように、していけばそれで良かったのに…


その事を自分自身の基本にするようになって、知識は参考にはなるかもしれないけれど、ちゃんと向き合って声を聴いていれば、きっと何が必要なのかの答えは、外にではなく目の前にあるのだと思うようになりました。



だからハル君の事も、どうしたらいいのかネットや本などで調べるのではなく、目の前にいるハル君を理解すると、どうしたらいいのかは分かると思いました。


なぜハル君が一歩外に出るとこんなに興奮して周りが見えなくなるのだろう…と。


なにしろ病気のハル君だから、あまり興奮し過ぎると呼吸が荒くなって心臓に負担がかかっている気がしたのです。



マーキングは自分自身のテリトリーを他に示す行為ですし、マウンティングは、他との上下関係(自分の位置)の確認です。

そして、嫉妬。


知らない場所に連れて来られて、知らない人に預けられて、不安で緊張し、自分で自分の身を守らないといけなかったのでしょうね。

そう感じた時、必要なものはみんな私があげるから、あなたの事は私が守るから、安心して寛いでていいんだよ! って思いがわいてきて、思わず抱きしめてしまいました。


その時に、あ〜これは私自身なんだなぁーと思いました。


ハル君は、私自身の鏡。


神様は、自分を守る事で精一杯になって、周りを見る事も、周りの声も聞こえなくなってしまってる私に対して、全てあるのだから安心していればいいんだよ!と言って下さっているのだと思えました。


そして、共にある事に本当に心から安心して寛いでいられるように少しづつ信頼関係を築いていきたいと思いました。


ハル君が安心して身を任せられる様に、緊張して周りが分からなくなる状態よりも、共に感じあう事に喜びを感じられる様に。



そして最終日のお散歩の頃には、もう引っ張って困る事もなく、自分が匂いに夢中になって前に進み過ぎそうになると、私を振り向いて、気にかけてくれる様になりました☆

振り向いてくれる度に、ありがとう!って嬉しくて。。。
ちょっとづつ、心が繋がってゆく喜び♪

自分自身が気がつかないだけで、自分の事で精一杯になっている周りで、みんなは、ずっと見ていてくれて、こちらを向いてくれるのを待っているのかもしれません。


こうして、少しづつ少しづつ信頼しあっていって、どんなに離れていても、なくならない結びつきに育てていけばいいんだなぁ〜と思いました。


向き合っていく喜び。共に今を感じている幸せ。
本当に大切な事を教えてくれたハル君。
ハル君そのものが私にとって神様でした☆


来てくれて、本当にありがとう!